【生後0ヶ月】赤ちゃんの体の特徴|目・耳・鼻・口、、、

生まれてすぐ~生後28日未満の赤ちゃんのことを「新生児」と呼びます。
身長は男の子・女の子とも50cm前後で誕生し、1ヶ月までに5cmくらい増えます。体重は3Kg前後で、1ヶ月までには1kgくらい増えます。睡眠時間は18時間~20時間で、飲んでは眠り、目をさまして、飲み、また眠るを繰り返します。昼と夜の区別がなくほとんど寝ています。

産まれたての赤ちゃんは、目も鼻も口など全てが小さく、本当にかわいいですよね。しかし、生まれて間もない赤ちゃんでも、大人と同じ器官がきちんと備わっており、そのほとんどが機能しています。

人間の頭蓋骨はいくつかのパーツに分かれています。生まれたばかりの赤ちゃんは、四頭身のあたまでっかちで、頭の真ん中あたりがふにゃっとしてへこんでいます。それは骨の継ぎ目に隙間が開いているからです。分娩時に頭の骨の隙間を縮めながら、産道を通りやすくするためです。この頭部の隙間部分のてっぺんを大泉門といい、後頭部の隙間を小泉門といいます。前頭部の大泉門は閉じるのに1年から1年半かかります。後頭部の小泉門は生後しばらくすると閉じます。

隙間があるということは、その部分は皮膚の下がすぐに脳ということです。乳児の頭蓋骨の大泉門はとても大きな隙間で、プカプカと水に浮いているような状態なので、赤ちゃんの頭を強くゆすったり、強い衝撃を与えないように注意してください。特に乳児の「揺さぶり症候群(Shaken Baby Syndrome)」にご注意ください。SBSは強く乳児を揺さぶることで脳の血管が切れて硬膜下出血などを引き起こしてしまう場合があります。1際未満の乳児の抱っこは細心の注意を払わなくてはいけません。

《アドバイス》帽子は、日よけや防寒のためだけではなく、やわらかいあたまをショックからまも為にも役立ちます。お出かけの時には是非帽子をかぶせましょう。

目の発達

新生児の視力は0.01~0.02ほどで、近くの物がぼんやり見えている程度です。赤ちゃんの目から30cmくらいが、最も見えやすいと言われています。赤ちゃんを胸に抱き、おっぱいやミルクをあげているママと赤ちゃんの顔の距離がちょうどその距離なので、ママの顔は赤ちゃんにみえてます。優しく微笑んだり、話しかけたりしながら授乳すると喜びますよ。

また明るい暗いはわかるので光に反応したり、授乳中にママの黒髪が近づくとじーっと見たりすることがあります。もちろんお世話をしてくれるパパの顔や家の中もぼんやりだけどみえています。涙腺はできていますが、十分に機能していないことが多いので、大泣きしても涙はあまり出ません。

耳の発達

新生児の聴力はママのお腹にいる妊娠30週あたりから発達し始め、外の世界のいろいろな音をたくさん聞いています。ママの声もお腹の中でたくさん聞いているので生まれてからもママの声を聞くと安心するものです。ママの歌声で、赤ちゃんが泣き止んだり寝てくれることもありますよ。

また音に敏感で小さな音にも反応することがあるので、寝ているときには静かにしてあげましょう。

鼻の機能は生まれたときからしっかりしていて、いろいろなにおいを感じ取ることができます。特に、母乳やミルクのおいしそうなにおいは大好きです。

鼻の穴が小さく、鼻づまりになりやすいので、鼻くそが見えたらこまめにティッシュや赤ちゃん用綿棒で取ってあげましょう。

赤ちゃんの口は富士山形であひる口ともいわれ、とてもかわいいです。赤ちゃんには、原始反射の1つの哺乳反射が備わっています。哺乳反射にはいくつかの反射の種類があります。
①ママの乳房や哺乳瓶の乳首を探し(探索反射)
②しっかり口にくわえ(捕捉反射)
③乳首に吸い付いて(吸啜反射)
④母乳やミルクを飲む(嚥下反射)

誰に教えてもらわなくても、生まれたその日から、ママのおっぱいやミルクを元気に吸うことができます。

その他の体の特徴


とても小さいけれど、指も爪もしっかり揃っています。赤ちゃんの手のひらを指で触れると、赤ちゃんは力強く指を握ります。これは、把握反射といいます。把握反射は、赤ちゃんが生まれながらに持っている原始反射の一つで、生後3~4ヶ月でなくなっていきます。

爪はママのお腹の中にいる間も成長しているので、生まれたときにすでに長く伸びていることもあります。爪の先が指の先より出ていれば伸びているサインです。伸びた爪を放っておくと、赤ちゃんが自分の顔や目をひっかいてしまう恐れがあるので、爪の白い部分を切ってあげましょう。赤ちゃんの爪を切るときは、新生児または赤ちゃん用のハサミ型の爪切りを使います。刃先が丸く、刃が大きく開かないように短く作られているので、赤ちゃんが突然動いたときでも傷つける危険がありません。

新生児の足は膝で曲げられており、大腿部が腹部に近づけられ、M字型をしているのが基本姿勢です。腕がW字型ならば、足はM字型になっているのが赤ちゃんのリラックスポーズなのです。

また、足の裏が一部ぷっくりしていて土踏まずがない赤ちゃんが多いと言われています。土踏まずは、赤ちゃんが自分で歩き始めると自然にできていくものなので、ないからといって心配する必要はありません。

おへそ

へその緒は、妊娠中にママと赤ちゃんを繋ぎ栄養や酸素などを送る大切な器官です。そして、出産と同時にへその緒はその役目を終え、分娩が終わると医師や助産師が切断します。

赤ちゃんについているへその緒は、切った部分から万が一菌が入ってしまったり感染症にならないように、清潔を保ち乾燥させるお手入れが必要です。沐浴のあと、へその緒のまわりをアルコール消毒液をつけた綿棒で消毒して、しっかり乾燥させます。徐々に乾燥してしぼんでいき、生後2週くらいで自然に取れます。

おしり

新生児には、背中からお尻に蒙古斑という青いあざのようなものがあります。私たち日本人を含む、東洋人の赤ちゃんに多く見られるもので、自然現象のうちの一つです。出生時、90%以上の赤ちゃんに見られ、一つだけのこともあればたくさんあることもあります。形は様々で境界がやや不明瞭なものが多いようです。
小学校に上がる頃までには薄くなり、大人になる頃には消えてしまうので、治療の必要はありません。

皮膚

新生児の肌は、出生時は胎脂(たいし)がついています。胎脂は白っぽい脂肪分で、肌がふやけているように見えるかもしれませんが、出生後も環境の変化で新生児の肌が乾燥しないように守る働きがあります。生後1ヶ月以内に、全身の皮膚がカサカサになって、ポロポロと落ちて脱皮のように新しい皮膚が現われます。この皮膚がはがれおちることを「新生児落屑(しんせいじらくせつ)」と呼びます。

新生児の表皮の厚みは大人の3分の1程度しかないと言われています。その為、新生児の肌はとても柔らかく薄くデリケートなので、ケア用品は赤ちゃん専用の添加物のない刺激を押さえた石鹸やクリームを選びましょう。他にはベビーオイル、馬油、ホホバオイル、オリーブオイルが新生児でも安心して使えるケア用品です。ただし、原材料の無添加・無香料・刺激のないかの確認は必ずしましょう。新生児に使う場合は1度母親の肌に試し、次に赤ちゃんの目立たない肌部分でパッチテストしてから使用するようにします。

産後、慣れない赤ちゃんとの生活を始めたばかりのママにとっては、授乳やおむつ替えは大変なお世話ですね。でも、新生児期はあっという間に過ぎます。「お腹空いたね~、いっぱい飲んでね~」「気持ち悪かったね~、今きれいにしようね~」などと話しかけてあげると赤ちゃんはすごく安心しますよ。
また新生児の身体の特徴は、知れば知るほど驚きの連続です。新生児期に気になることがあったら、自己判断せずに医師に相談してくださいね。

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